アノニマスとは

[アノニマスデザインの意味]

無名性のプロダクトデザイン。
商業主義に偏重したデザインのアンティテーゼとして、柳宗理先生が多くの機会に主張し続けている考えで、ある意味でのプロダクトデザインの理想型と言うことが出来る。
米国のイームズ宅訪問のおり、角砂糖が実験用のガラス器に出された時の驚きが一つのきっかけになっているという。登山用のピッケルを見よ。素手でも手袋をはめても安定して使えるシャフトの形状、片手で雪面に突き刺す石突き、氷壁に足場を確保するため氷を砕くピック、それをかきだすブレードまたそれら全てのバランスなど何か一つ変えたり、加えるたり、省くことも出来ない。素材、強度、機能、全体のバランスがクライマーの命に直接関わるからである。誰がデザインしたのか分からない、あるいはデザイナーの参加さえ許されないものの中に美的に素晴らしく、長く使い続けられているプロダクトがある。これを見習わなければいけない。美を意識しないで、かえって美しいものがあるからである。



[柳先生が取り上げたアノニマスデザインの例]

はさみ ピッケル 南極観測用防寒ブーツ 剣道具 ヨット用止め金具 フラスコ 係船柱 野球のグローブとボール 碍子 化学実験用蒸発皿 ビーカー そろばん 裁縫用へら スクリュー 足袋 手かぎ ジーパン たわし 旧ジープ


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2003 kanazawa college of art