水野家資料・江戸
資料名

頭・雛形木製見本 刀装具雛形箪笥 (1段目)
(かしら・ひながたもくせいみほん)

作品解説
雛形木製見本は、江戸時代に水野源六家が刀装具の原寸大の木製見本として制作したもの。用途については諸説あるが、顧客への見本として用いたり、自分たちの製作の見本として使用されたと考えられる。五段の引き出しの中に、1000点余りの木型が納められている。
一段目 頭・雛形木製見本 391個
二段目 縁・雛形木製見本 518個
三段目 つば・雛形木製見本 57個
四段目 こじり・そのほか木製見本
五段目 ヤニ型

作者情報
水野源六家
水野家は加賀藩白銀職頭取を勤めた家柄。初代水野好栄は摂津国大阪の出で、京都に移り後藤長乗に師事する。慶長年間、好栄は二代利長に招かれ、長男源次と次男源六を伴い加賀へ移り一家を成した。好栄の通称「源次」は長男が継ぎ、次男「源六」は別に家を興した。源六系の初代源六好房は、後藤宗家の悦乗が加賀を去る際、白銀職頭取の職務代行を命じられる。以降、二代照善、三代多光、四代光政、五代光益、六代光則、七代光和と代々名工を排出し、四代以降はすべて養子が続いた。八代源六光春の時に明治を迎え、1877年(明治10)金沢に銅器会社が創設されると、光春は頭取として参画するなど、維新後もこの家柄は金沢の金工に大きな影響を及ぼしている。

作者名

水野源六家 (みずのげんろくけ)

制作年
江戸時代
法量

頭・雛形木製見本 391個