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喪失… 大切な人を失って
2020年10月20日
喪失 大切な人を失って①
私たちが人生で一番悲しい出来事をあげるとしたら、それは大切な人を亡くした時かもしれません。しかし、「人の死」は必ず誰にでも訪れるものであり、私たちはショックで悲しみに打ちのめされてしまっても、いつかはその人なしの新しい生活へ適応していかなければなりません。
突然の別れは私たちの心に大きな「喪失感」を生みます。どうしようもない悲しみと、もういないんだという喪失の気持ち。
私たちの心はどのようにして立ち直っていくのでしょうか。
通常、人間は喪失直後のショック状態から、故人の事を思い出して悲しみに沈んでいる時期を経て、心を回復させていきます。
喪失後のショック状態とは
・涙やため息が止まらない。息をするのも苦しい。
・喪失を認められず、「そんなはずがない」と強く否定する。
・感情がマヒし、まるで自分が現実から遊離してしまったような非現実感を覚える。
ショック状態から、次は故人の事ばかり考えてしまう時期になります。「死」に対する怒りや、何かできたのではという罪悪感、と同時に喪失感による抑うつ症状が現れやすくなります。
・食欲がわかない
・何をしても楽しくない
・外に出たくない、人に会いたくない
・故人の事ばかり考える
・気分が沈み、怒りっぽくなる
・不眠
・故人の夢を見る
・疲れやすい
・罪の意識を感じる
これらは、私たちの心の正常な反応だとわかっていてください。これらの反応は時間が経つと自然に落ち着いてきて、通常1~2か月すると私たちはその人のいない日常生活を生きていくことになります。それまでの間は、気持ちの落ち込みや、亡くなった事をなかなか事実として受け入れられない等の状態になることがありますが、そういう状態は正常な範囲です。
しかし、以下のような状態が長く続くようであれば、一度専門家の受診をお勧めします。
・眠れない、いったん眠っても、すぐに目が覚めてしまう
・恐ろしい夢を見る
・いつもぼんやりしてやる気が起きない
・誰にも会いたくない
・注意が散漫になる、勉強が手につかない
・涙があふれる、悲しくてたまらない
・感情が不安定になる。怒りが抑えられない
・食欲がない、漠然とした身体の不調が続く
・過呼吸、息苦しい、心臓がどきどきしている
・些細なことが気になる、いつもビクビクしている
・興味がわかない
相談室でも相談を受け付けています。面談は1人でも友達と一緒でも構いませんよ。自分の状態が気になる人は1度連絡ください。
学生相談室
相談員・心理士 園田さとみ
Tel. 076-262-3545(学生相談室直通)
E-mail soudan@kanazawa-bidai.ac.jp
⇒https://www.kanazawa-bidai.ac.jp/students/support/
2020.10.20