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高屋肖哲ー模写・資料から見る画家の絵画学習と研鑽ー
イベント・展示
2016/04/11-2016/04/15
金沢美術工芸大学 開学70周年記念 平成28年度 春季特別企画展
高屋肖哲ー模写・資料から見る画家の絵画学習と研鑽ー
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- 今回の企画展では、所蔵資料の中から、明治期の画家・高屋肖哲の画業について特集いたします。高屋肖哲は狩野芳崖の弟子で、芳崖四天王とも称される高弟のひとりでありました。本学は近年、肖哲の残した下図や下絵、スケッチ、模写などの膨大な資料群の寄贈を受けました。肖哲については不明な部分も多く、これからの調査、研究が期待される画家といえるでしょう。
- 肖哲は「芳崖四天王」と称されるほどの実力を持ちながら、画家として高い名声を得る
ことはありませんでした。しかし、残された模写、写生図、下図類からは江戸末期から明治期を生きた肖哲の研鑽や制作姿勢をうかがい知ることができます。 - 平成 九年から平成11年にかけて行われた、金沢美術工芸大学美術工芸研究所共同プロジェクト 「高屋肖哲の絵画資料研究」において、本資料の大々的な調査・整理が行われました。肖哲は近年研究が進められており、今後、注目度の高い画家であります。本展では肖哲の再評価を試みると共に、肖哲の下図、模本から見る近世末の表現の魅力、面白さについて感じていただければ幸いです。
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◆高屋肖哲について◆
高屋肖哲(1866-1945)は慶應2年(1866)、岐阜県大垣町の士族高屋海蔵の次男として生まれる。19歳で上京し、狩野芳崖に師事。芳崖の死後は、まわりの勧めもあって東京美術学校(現在の東京藝術大学)に学んだ。卒業後、翌27年(1894)から30年(1897)まで石川県工業学校に勤めたが、退職。その後、東京美術学校図案科助教となる。
肖哲の経歴は長らく不明であったが、近年の調査により図案科退職後は関西で仏教美術研究に没頭し、高野山で寄宿生活をおくっていたり、九州や淡路を放浪していたりしていたことがわかっている。
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- ■出品作品■
- 絵巻模写-4 鳥獣戯画模写
- 絵巻模写-5 鳥獣戯画模写
- 絵巻模写-7 病草子
- 絵巻模写-18 後三年絵巻模写
- 絵巻模写-20 関ヶ原戦戦闘絵巻
- 絵巻模写-17 (達磨酒呑童子画巻(仮))
- 芳崖模写-3 捉鬼図腰飾模写図
- 芳崖模写-6 山水図
- 人物(漢)-15a 王昭君図
- 歴史人物-8 歴史場面図
- 歴史人物-9 歴史場面図
- 雑巻-6f 雑画帖/古仏写生
- 古画模写-21 和歌絵
- 写生旅行記-2 奥州日光写生図
- 抄録-1~37 『雑事抄録』
- 雑帳-1 「草木花圖編」
- 縮図-3 「古遺装志」
- 縮図-4 「縮図集(塑埴蒐彙考)」
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- 開場時間:11日(月)12:00-13:00(特別開場)
:12日(火)14:30-15:30(特別開場)
:13日(水)~15日(金)12:00-18:00
場所 :金沢美術工芸大学大学院棟 展示室
主催 :金沢美術工芸大学 美術工芸研究所
入場 :無料
2016.4.11