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巡回展「工芸継承ー東北発、日本インダストリアルデザインの原点と現在ー」
2019/1/11(金)-2019/2/28(木)
明治時代に入り、政府は殖産興業・輸出振興政策の一環として、積極的に日本の工芸技術を世界に向けて発信し、世界的にも大きな評価を得るまでにいたります。その後、時代を経て、昭和3年(1928年)に、国立工芸指導所が国内で初めて宮城県仙台市に設置され、工芸の近代化、産業化の推進と東北地方の工芸業界の発展をめざした活動がおこなわれていきました。そして、工芸界、デザイン界をリードする組織として、剣持勇、豊口克平などを輩出し、昭和40年代まで活動を続けました。これらの活動は、まさに日本におけるインダストリアルデザインの原点の活動に一つとして位置づけることができます。
本展は、平成29年に東北歴史博物館で開催された特別展「工芸継承-現在から捉え直す国立工芸指導所-」を国立民族学博物館で規模を拡大して開催した展示の中核部分を金沢へ巡回し開催するものです。会場では国立工芸指導所の歩みをたどりながら、その過程で生み出された数々の試作品を通じて、日本のインダストリアルデザインの展開をご覧いただきます。また、東北歴史博物館の展覧会に合わせ、宮城の職人と若者が工芸指導所の試作品から着想を得て協働で取り組んで生まれた、くらしを豊かにする新しい現代の工芸もあわせてご紹介します。これらの展示を通して、国立工芸指導所の歩みを振り返りながら、これまでの工芸とこれからの工芸を考える機会にしたいと思います。
■会 期 平成31年1月11日(金)〜2月28日(木)
■開 室 日 月~金曜日:10時~17時 土曜日:10時~15時 入場無料
閉室日は日曜日、祝祭日、1月17日(木)~19日(土)
■会 場 金沢美術工芸大学 美術工芸研究所ギャラリー(図書館棟2階)
〒920-8656 金沢市小立野5-11-1
■主 催 金沢美術工芸大学 国立民族学博物館
■共同企画 東北歴史博物館
■関連企画
●来館者ワークショップ
「自分だけのティースプーンをつくってみよう」
日時:1月26日(土)、2月2日(土)、16日(土)、23日(土)の13:30~15:00
会場:図書館棟2階共同研修室
定員:各回20名
制作所要時間:15分から30分程度
参加無料、事前申込不要
子どもから大人まで(未就学児は保護者同伴)
●交流ワークショップ
「宮城&石川 工芸交流会-産地のものづくりを考える」
宮城と石川の職人らをお招きし産地に根ざしたものづくりの現在とこれからの工芸について語り合う交流会
日時:2月9日(土)13:30~16:30/会場:本館棟2階視聴覚教室
定員:150名/参加無料
【石川職人】
田中俊也(木地職人)
山田晃輔(山田仏具店 塗師)
岩本歩弓(金沢桐工芸、「乙女の金沢」プロデューサー)
【宮城職人】
菅野 裕(有限会社 長谷部漆工 塗師兼木工)
加藤 恵(あとりえ青輝鳥 漆芸)
及川倫子(漆芸家)
【コーディネーター】
永山雅大(東北工業大学 ライフデザイン学部クリエイティブデザイン学科 助教)
加藤謙一(金沢美術工芸大学 美術工芸研究所 学芸員)
●問合せ先 金沢美術工芸大学 美術工芸研究所 076-262-3519
2019.1.21